当事者と第三者

やっと、行ってきた。初の、東北。

東京に引越してきて、1年半。関西からよりは近くなってずっと気になってたものの。
自分の環境が整わないままに、気持ちだけ先行して乗り込むことだけはしたくなくて。

といっても、今回もせいぜい、「気になってます。これまでも、これからも。」ということを、たまたま出会えた方に、言葉でなくそこに行ったという事実でだけ、表現できた程度。

それでも、行けて、話を聞けて、よかった。
たまたま1室だけ直前に空室がでて宿泊することになったホテルのフロントの方や、そこで教えてもらって行った復興商店街の居酒屋カウンターで話をしてくれた板長さん(呼び名)や、そこに置いてあった本がきっかけで覗いてみた市役所の観光課のおねーさんや、さらにそこで教えてもらった美術館の展示、さかなの駅のおっちゃん、巡回バスでうしろの席から話しかけてくれた復興協会のおねーさん。
それぞれの話がどんどん繋がって、それと目の前に広がる光景からその街と人の過去と未来を思い、思うだけでなにもできないけど、それでもやっぱりいまこのタイミングでこの場に足を運べてよかった。

2度と会わないだろうただの通りすがりの観光客に心のうちを話してくれた方に対して「また近々来ます」と軽々しく言えなくて、「また何年か後に来たいです」というのが精一杯。
(結局、なぜいま自分がここにいるのか、不用意な共感の言葉も出せないまま。)
でも、阪神淡路大震災とは比較にならないくらい復興への道のりが長いとしたら、これから5年10年単位で自分なりのかかわり方が見えてきたらいいのかもしれないとも思う。


で、やっぱりまたいつかのタイミングで(もしかしたら1ヶ月後かもしれないし、10年後かもしれないけど、)今回お会いした方にまたお会いしたいなと思うので、そのときのために備忘録としてメモ。

気仙沼市 東日本大震災情報
http://www.city.kesennuma.lg.jp/www/genre/0000000000000/1300688086089/index.html
気仙沼復興協会
http://kra-fucco.com/
▽リアス・アーク美術館 新常設展示「東日本大震災の記録と津波の災害史」
http://www.riasark.com/modules/news/article.php?storyid=110
▽ホテル一景閣
http://www.ikkeikaku.co.jp/index.html
気仙沼さかなの駅
http://sakananoeki.com/
気仙沼復興商店街 南町紫市場 (居酒屋まるきん)
http://kesennumafs.com/storeguide

美術館の展示にあったコメント(正確じゃないけど)、「第三者が当事者(の気持ち)になることもあれば、その逆になってしまうことだってある」。


ほんとうの意味での当事者ではないことに対して、私なりのかかわり方を、あせらずていねいに、ひとつずつ模索していけたらいいな。すごくすごくちっぽけな、自分自身の日々のかかわり合いのなかで。