いきづまってた

ここ1・2ヶ月、いろんな人に、ずいぶんと話を聞いてもらってました。これだけ、自分のことを相談することって、ほんとになかったなぁ。
プライベートなことも、仕事のことも。

すこし前に、「いきづまってる」と、あちこちで口にしてみた。なんとなく、仕事でいきづまってる感があって、でももひとつ自分でも、理由をつかみかねてたので。

「なにに、いきづまってるの?」と言われて、初めて、それに気がついた。そんなもんなのね〜。

きっと、仕事はすこぶる順調。はためにも、自覚でも。今まででいちばん、やりたいことを、やりたいように、やりたい環境で、やりたい人と、できてる感覚は、ある。きっと、求められてる以上の結果はついてきてるし、自分で思ってる以上の評価もしてもらってる。ありがたいことに。すごくすごく、ゼイタクな環境。やと思う。(なんか、書いててやらしーなぁ。コレ。)

じゃ、なんやねん?と。

今の仕事は会社の中長期戦略ともすごくリンクしてて、ドラスティックな経営の舵取りに直結した話も、いきなりドバァーーっと、降ってわいてくる。しかも、短納期の、要求が高い、オーダーメイドの、いわゆる「ムチャ振り」案件。
こういうの、はっきりいって、キライじゃない。どっちかというと、アドレナリンが出るっていうか。

でも、これだけじゃ、正直もの足りないんやと思う。なんていうか、もっと、+αの仕事がしたいっていうか。

もともとの関心ごとでもある、人材開発・組織開発に、もっと深く関われないか?もっと、自分の持ってるものを、まわりに提供できないか?

きっと、ここなんやと思う。
キャリア入社者向けにインフォーマルな活動をはじめてみたり、外部のセミナーやイベントでもあたらしいことを吸収したり。少しずつ、人事本部内でも各部門でも、応援したり関心をもつ人は出てきてくれてるものの。まだまだ足りないし、スピードが遅い。そうできてない自分に、いきづまり感を感じてたんかなぁ、と。

もういっかい、初心に立ちもどろう。
自分が、まず+αを楽しみながら進む。反応してくれる人と、一緒に楽しむ。続けることで、少しでもその輪が広がればいい。

よし。そのためにも、まずはぼちぼち、次の企画を立てようかな。なんか、すっきりしたし。それと、人事本部内でも、相談できる人を、地道に増やしていこう。

その一方で、自分に足りてないことも、いろんなとこから吸収して補っていこう。

来年の6月で3年。あと半年とちょっと。あせらず気負わず、できることから一歩ずつ、進めればいっかー。(でも、コツコツはほんと、ニガテなんです。性格的に。)

気がついたらもうすっかり、いきづまり感ゼロやし☆ 話をきいていただいたみなさま、ほんとうにありがとうございました!!

水を飼う

日本マンパワーの『キャリアカウンセリング プレミアムフォーラム』に、参加してきました。

キャリアカウンセリング プレミアムフォーラム:法人のお客様|人材開発の総合機関 日本マンパワー

第一部の基調講演が、中原先生だったので。以前に一度、別のセミナーでお話を伺ってたのですが、再度、機会があればぜひと思っていたので。

第二部のパネルディスカッションはロクに内容を確認してないという、いつもながらのフザケた態度。でも結果的には、具体的な企業内でのキャリアカウンセリングの事例を伺うことができ、とてもとても勉強になりました!(第二部の感想は、のちほど…。)

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■第一部 基調講演『自律した個人』と『対話する組織』
  ◆東京大学 准教授 中原 淳 氏

今回の講演で、ナルホドと思ったこと2点。

◎「学び」のPDCAをまわす
  〜経験学習における内省(振り返り)の重要性
  
  [業 務]  ⇔ [経 験]  経験:現有能力に少し背伸びのある仕事に取り組む
    ↑        ↓
  [持論化] ← [内 省]  内省:他社と対話した上で、自己や自己の経験を意味づける


  ※通常は、[業務]と[経験]を行き来しがち。
   でも、[内省](言葉にする)と[持論化](ノウハウとして定着)をすることが重要。

あー、たしかに。
たとえば、人に「相談する」ことも、「教える」ことも、言葉にすることで[内省]→[持論化]のサイクルを通ってる。そういうちょっとしたやりとりが、職場で自然に発生することって、思ってる以上にダイジなんだなぁ。対話することで、[業務]⇔[経験]で自己完結する以上のものが自分のなかにストックされて、次のステージに進める気がするなぁ。
(私のさいきんの、「いきづまってる」相談も、それに近い効果だったのかも…。)

◎マネジャーの仕事=内省を促す職場環境をつくること
  〜「業務」そのものより、職場環境を整えることが重要。


  cf.「魚を飼うということは、水を飼うということである」by糸井重里
    〜とにかく、健康な水をキープできていれば、魚は元気に生き続ける。


これは、ほんとにそう思う。
さいきん『モチベーション3.0』ていう本が話題になってるけど(読んでないけど)、エサで釣るとかじゃなく、もともと持ってる個人のモチベーションをいかに下げない環境を整えるか、のほうがダイジな気がする。
人にもよるのかもしれないけど。

人材開発にキョーミがあるとかいいながら、「研修」のもつ効果や人事にできることは限られてるとも、同時に思う。ラインマネジャーも、おなじく。
研修はきっかけでしかなくて、それより、日々の職場での業務をするなかで、どう環境を整えるか。そのために、人事もラインマネジャーも、それぞれの立場からできることをする。
で、環境を整えることに、当事者たちもどうお互いに自律的に関わっていけるか(必要があれば、まわりをまきこんでいけるか)。なのかなぁ。

そんなことを、考えながら聞いてました。これって、発想、極端??でも、糸井重里さんの「水」の話は、とってもしっくり、くるのよね〜。



☆そういえば、中原先生も、「ブログは個人の内省効果がある」と言ってた。これも、「言葉」にする効果。うん、わかるわ〜。あとで、時系列で振り返れるしねー。

個人から見えてくるもの

『キャリアカウンセリング プレミアムフォーラム』、第二部の話。

キャリアカウンセリング プレミアムフォーラム:法人のお客様|人材開発の総合機関 日本マンパワー

「CDAを売るための、事例発表でしょー?(資格取得は、キョーミないていうか、お勉強キライなのよねー。)」くらいの、うしろ向き&ナナメ目線で、スタート。(すんません…。)
でも、さいきん感じてたことともとてもリンクしていて、とても参考になりました☆ホントに!

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■第二部『内省支援や対話とキャリア開発支援の関係について』

【コーディネーター】◆上 篤 氏(CDAインストラクター)
【パネリスト】◆中原 淳 氏(東京大学准教授)◆立野 了嗣 氏(JCDA理事長)◆島村 泰子 氏(富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ)◆山田 昇 氏(サントリーホールディングス


CDAにかぎらず、キャリアカウンセリングやコーチングの資格を勉強してる人、一気に増えてる気がするなー。人事も、人材業界の人も。
私は、っていうと。対個人と対法人(人事・経営者・大学のキャリアセンター)向けの「人」関連の仕事をあわせて10年ほど経験してきて、そのあと人事の仕事を2年ほどしてきて、個人よりも組織への仕事、組織の外からよりも内からの仕事に、より関心が高まってる。って、思ってました。
あと、資格取得のための「お勉強」がほんとにキライ(ていうか、拒否反応)っていうこともあって、キョーミはファシリテーションへ…。

だから、企業内キャリアカウンセラーっていうのも、もひとつピンと、きてなかった。正直。資格ありきの、活かせる場のような気がして。

でも、今回ちょっと、視点が変わりました。
個人への支援(キャリアカウンセリング)が、職場にも反映するという意味で。

以下、Q&A形式で気になったものをピックアップ。

Q:キャリアカウンセリングへの、上司の理解は?
A:本人(40代)のワークショップで、上司としての役割を考えることも。
A:マネジャーは余裕がない。仕事のPDCAしか回せない。リフレクションがない。第3者だから、ホメられる。この仕方を伝えることで、上司の自己効力感もUPする。


Q:「外的キャリア(立場・役割)」と「内的キャリア(やりがい)」のどっちを重視?
A:内的キャリアは、内から感じるキャリア。「自分らしさ」って何?ってことを、一緒に考えることが重要。


Q:キャリアカウンセリングした結果、転職してしまうリスクをどう考える?
A:辞める人をこわがっていては、組織は成り立たない。辞めると決めた人は、カウンセリングにこない。


Q:キャリアカウンセリング室の、社内での立ち位置は?
A:ビジネスサポートの位置づけで、人事とは切り離してスタート。でもさいきん、人事内の組織に。守秘義務と個人尊重をしっかりとうたうことが大事。各社の風土や成り立ちによるのでは?
A:もともと人材開発部にキャリアサポート室ができて、半年後に独立。人材開発部のときから、もともと相談に来てくれる人はいた。相談する側も、人を見てくる。「この人なら相談できそう」と思ってもらうことが大事。まずは「室」を作ってみる、見せることも大事。


Q:ビジネスキャリアとライフキャリアの、どちらに軸足?
A:イキイキを考えると、内的キャリア=ライフキャリア。
A:ライフキャリアをさらに推し進めたい。名刺がなくなった(肩書きがなくなった)ときに、どう生きるかということの予行演習。企業内で、どう生きるか。アサーション、セルフケア、セルフマネジメントも、合わせて行っている。

島村さんも山田さんも、個人の視点に立ってサポートするという視点は同じ。人によって求めていることは違うし、年代特有の支援の方向性もある。
その上で、待ちの面談と仕掛ける面談、個人面談とワークショップをうまく組み合わせることが大事なんだなぁと、あらためて感じました。

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これって、いまやってること&感じてることと、すごくリンクする。
3ヶ月ほど前から、キャリア入社者の入社後フォロー面談に同席してて、感じたこと。もともと現場を知りたい思いから、希望してやりはじめたことだけど。個人の状況だけじゃなく、各職場の状況がだんだん浮きぼりになってくる。
職場が見えることで、集団にはたらきかけるヒントが見えてくる。

集団→個人と、個人→集団と、相互に作用しあってるカンジが、動いてみて分かった。

そう考えると、このキャリアカウンセリングって方法も、キャリア入社者にかぎらず、組織活性化のヒントが盛りだくさんな気がする…。
うーん、もっと、人事内で大きな動きにできないかしら。まずは名前からでも、「待ち」バージョンからでも、「キャリアカウンセリング室」を作ってみるとか。「ダイバーシティ推進室」と、同じ感覚で。
兼任から細々とスタートするんでも、ぜんぜんいいと思うなぁ。ていうか、私がやりたい。作ってみることで、社員にPRすることで、見えてくるなにかがある気がするなぁ。