水を飼う
日本マンパワーの『キャリアカウンセリング プレミアムフォーラム』に、参加してきました。
キャリアカウンセリング プレミアムフォーラム:法人のお客様|人材開発の総合機関 日本マンパワー
第一部の基調講演が、中原先生だったので。以前に一度、別のセミナーでお話を伺ってたのですが、再度、機会があればぜひと思っていたので。
第二部のパネルディスカッションはロクに内容を確認してないという、いつもながらのフザケた態度。でも結果的には、具体的な企業内でのキャリアカウンセリングの事例を伺うことができ、とてもとても勉強になりました!(第二部の感想は、のちほど…。)
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■第一部 基調講演『自律した個人』と『対話する組織』
◆東京大学 准教授 中原 淳 氏
今回の講演で、ナルホドと思ったこと2点。
◎「学び」のPDCAをまわす
〜経験学習における内省(振り返り)の重要性
[業 務] ⇔ [経 験] 経験:現有能力に少し背伸びのある仕事に取り組む
↑ ↓
[持論化] ← [内 省] 内省:他社と対話した上で、自己や自己の経験を意味づける
※通常は、[業務]と[経験]を行き来しがち。
でも、[内省](言葉にする)と[持論化](ノウハウとして定着)をすることが重要。
あー、たしかに。
たとえば、人に「相談する」ことも、「教える」ことも、言葉にすることで[内省]→[持論化]のサイクルを通ってる。そういうちょっとしたやりとりが、職場で自然に発生することって、思ってる以上にダイジなんだなぁ。対話することで、[業務]⇔[経験]で自己完結する以上のものが自分のなかにストックされて、次のステージに進める気がするなぁ。
(私のさいきんの、「いきづまってる」相談も、それに近い効果だったのかも…。)
◎マネジャーの仕事=内省を促す職場環境をつくること
〜「業務」そのものより、職場環境を整えることが重要。
cf.「魚を飼うということは、水を飼うということである」by糸井重里
〜とにかく、健康な水をキープできていれば、魚は元気に生き続ける。
これは、ほんとにそう思う。
さいきん『モチベーション3.0』ていう本が話題になってるけど(読んでないけど)、エサで釣るとかじゃなく、もともと持ってる個人のモチベーションをいかに下げない環境を整えるか、のほうがダイジな気がする。
人にもよるのかもしれないけど。
人材開発にキョーミがあるとかいいながら、「研修」のもつ効果や人事にできることは限られてるとも、同時に思う。ラインマネジャーも、おなじく。
研修はきっかけでしかなくて、それより、日々の職場での業務をするなかで、どう環境を整えるか。そのために、人事もラインマネジャーも、それぞれの立場からできることをする。
で、環境を整えることに、当事者たちもどうお互いに自律的に関わっていけるか(必要があれば、まわりをまきこんでいけるか)。なのかなぁ。
そんなことを、考えながら聞いてました。これって、発想、極端??でも、糸井重里さんの「水」の話は、とってもしっくり、くるのよね〜。
☆そういえば、中原先生も、「ブログは個人の内省効果がある」と言ってた。これも、「言葉」にする効果。うん、わかるわ〜。あとで、時系列で振り返れるしねー。