人事部の役割

■人事とは経営であり、人事戦略はビジネス戦略のひとつとして機能する。
■すべての企業が異なるビジネス戦略を持つように、その人事戦略もまた異なる。
■あらゆる人事戦略/制度/施策には狙いと目的と理由がある。

http://www.jshrm.org/event_3364.html

JSHRMに入会してみてすぐ、HR Cafeというのがあったので試しに参加。
その冒頭のメッセージが、とてもいいなと思ったので。


とっても、勉強になった。
なにより、HRビジネスパートナーとしての、視点と立ち位置が。
それと、シンプルでわかりやすいメッセージと、場をファシリテートするあり方と。


人事部の役割が変わってきているという話はよく言われるけど、これだけシンプルにドラスティックに定義してメッセージを発信できてる企業って、どれだけあるんやろ。

社内で蓄積されるべき能力、情報、ノウハウは何か?

社外のプロ(コンサル等)、業務アウトソース、社内の非正規社員には渡せない、何か。
ユニーク×ムズカシイ領域の業務。
汎用でもなく、ヤサシくもない領域。
たとえば…、

・Strategy Architect
・Leadership Development
・Talent Management 
・Organization Development
・Culture Stewardship
・And…

日系企業の人事部とは、そもそも立ち位置が違う」って、参加者のひとりが発言された。
たしかに。でも…。

うーん、ダイジョウブか?それで。世の中の変化のスピードに、飲み込まれない?

「HRビジネスパートナー」=「リーダーが目標を達成するためのパートナー」って目線が、なくてほんとにダイジョウブ?タレントマネジメントへの、意識付けは?必要ない??

個人的には、「差別化」の話と、GEのジャック・ウェルチの言葉に、ナットク。

経営資源の集中的かつ効果的な配分を実現 ←差別化とは人事評価だけではない
■異常値(超優秀者)にストレッチを掛け続ける ←『ハイ・フライヤー』著:モーガン・マッコール
■「Lowバリュー×High業績の人を退職に追い込むことが最大のミッション」
「Highバリュー×Low業績の人にはGive Second Chance」 ←業績が出ない理由はいろいろある

きっと、これって企業だけじゃなく組織全般にもいえることなんやと思う。
組織が持続可能であり続けるための、仕組みとして。
感傷的に「非情」かどうかって話じゃなく。

そういう強くてブレない軸が、経営トップだけじゃなくて人事にも必要なんやろうなって、思うこのごろ。



※『成功する経営リーダーチーム』の「錯乱分子」に関する明記が目にとまった。こういうの、性善説の人(私含む多くの人)にとって、一番ムズカシイ判断のひとつなんかも…。

成功する経営リーダーチーム6つの条件

成功する経営リーダーチーム6つの条件

  • 作者: ルースワーグマン,ジェイムズ・A.バラス,J.リチャードハックマン,デボラ・A.ニューンズ,Ruth Wageman,J.Richard Hackman,James A. Burruss,Debra A. Nunes,ヘイグループ
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■最も危険なタイプの錯乱分子は、表では計画に賛同するふりをしながら、実際には裏でそれを妨害する行動を取る人である。(P.138)
■錯乱分子は技術的にスキルがないわけではない。実際、彼らを経営リーダーチームから除くのが適切だと判断しにくくしているのはそのテクニカルな能力である。(P.140)
■錯乱分子の着目すべきいくつかの兆候(P.141)
・しばしば人前で他者について不満を言い、批判する。
・他のメンバーたちの短所を引き出す。
・問題を批判するのではなく、人を攻撃する。
・会議室の中で意見を言わず、廊下に出てからあれこれ言う。
・誰にでも、何にでも、反対してばかりいる。
・表の言葉と裏の行動の間にいつも矛盾がある。
・自分の行動を理解しているというが、それを変えることができないように思われる。