遠くまで歩くために
未来を変えるためにほんとうに必要なこと――最善の道を見出す技術
- 作者: アダム・カヘン,Adam Kahane,由佐美加子,東出顕子
- 出版社/メーカー: 英治出版
- 発売日: 2010/04/20
- メディア: 単行本
- 購入: 6人 クリック: 70回
- この商品を含むブログ (11件) を見る
一気に、読んでしまった。著者の実体験にもとづいた、力強いメッセージに惹きこまれて。
謝辞にならぶ名前のあまりの多さに、おもわず泣いてしまった。それだけ大きな問題に立ち向かってきたという事実に、圧倒されて。
いま読むことができて、よかった。(読むまでは、「愛」とか「力」とかってどうよ?って、正直思ってたけど。)
なんか、力が沸いた気がする。自分のなかの、深い、ゆるがないところで。
もういちど、前に進める勇気が沸いたっていうか。
それと。
「早く歩きたければ、一人で歩け。遠くまで歩きたければ、だれかと一緒に歩け。」(p.203) 〜アフリカのことわざより〜
あぁ、そっか。
わたしはきっと、より遠くまで、歩きたかったんや…。
-
- -
さいきん、なんのためにブログを書いてるんやったっけ?と、ふと思うことがあって。
もともとは、自分自身のそのときどきの、思考や感情の軌跡を残しておきたくて。
いまは、まわりの人にもそれをできるだけオープンにしておきたくて。
けど、もうひとつ。
自分がやりたいことに対して、一緒に歩こうっていう人が出てきてくれるのを、待ってたんかも。
ひとりじゃ、できへんことやし。遠くまで、歩けへんし。
あ、いまの会社でいろいろ動きまわってるんって、けっきょくはその延長線上なんよね。
まずは動いてみて、振り返って考えて、それにだれかが反応して、こんどはいっしょに動いてみる。それの、くりかえし。
「だれもが解決したいと望んでいるが、一人ではだれにも解決できない、そんな厄介な社会問題に対して、チームを組み、その入れ物の中で取り組むのだ。〜〜 この入れ物は、チームが創造的かつ安全に実験し、戯れ、実践できるように、広々としていながらも、範囲が限定されているという条件を両立させていなければならない。」(p.203)
「この入れ物は、非常に複雑な問題に取り組むための、革新的な方法を共創する支えとなってくれる。それは、一息ついてストレッチするための、混乱したり途方にくれたりするための、よろめき、転ぶための時間と空間を与えてくれる。そして道を切り開くための時間と空間も。」(p.207)
「困難きわまりない社会問題に対処する私たちの能力は、世界の負っている傷と自分たちが無関係だととらえるのではなく、自分たちもその傷の一部なのだと進んで認められるかどうかにかかっている。」(p.217)
さいきん、楽しいだけのワークショップになんとなく物足りなさを感じてた理由が、わかった気がする。
いまいる会社・職場を、もっともっと、よりよく変えたい。
自分のためにも、まわりの人のためにも。会社のためにも。
でもなにかを変えるときって、現状を否定したり、新しいことを始めたりする必要も、でてくる。
ときにはまわりから抵抗をうけたり、無視されたりもする。
だから、そういうときの対話のファシリテーションに、より強く関心があるんかも。
くさらず、粘り強く、やり続けるために。
で、まさに、この本に書かれていることが、チェンジ・エージェントとよばれる著者の、試行錯誤の軌跡。だから、ひびいたんやろなぁ。
-
- -
わたしに、どこまでできるんやろう。
まぁ、いっか。いまはとにかく、つぎの一歩を踏みだそう(ていうか、もう決めてるし。)。できるだけ、気楽に。たのしみながら。
いろんな立場から支えてくれてるまわりの人たちに、あらためて感謝しつつ。もっともっとその輪が拡がることを、ひそかに期待しつつ。
そのためにもやっぱり、まずはゴールゴールはインクルージョン - hirosuga1005の日記の共有よねー。